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「NTTがんばれ.KDDIもがんばる」こんな刺激的な広告がKDDI誕生直後に流れたのも、通信事業が国際競争力をつけなければならない状況下にあって、NTTに次ぐ二番手のKDDIが頑張る必要があったからだった。
KDDIの主導権をなぜトヨタが握らないのかという声も出ているが、トヨタとしては「通信事業を活性化していくには、力を合わせることが必要」との見方をしており、KDDIの育成に京セラ、ソニー共々取り組んでいる。 クルマを核とするIT事業の中で、KDDIを活用して全体のシステムとして生かすことが重要なのである。
トヨタは、各事業の分社化とグループとの関連性を強めながら、自らは成長への飽くなき意欲を示す。 自動車を核としつつユーザーとのつながりを広げることが、トヨタが指向している道である。
自動車がモバイル(移動体)としての動きを強めていく流れにあって、トヨタ・モーター・カンパニーは、実質的に「トヨタ・モバイル・カンパニー」あるいは「総合モビリティー企業」に変身していくことにもなるだろう。 豊田家には「一代一事業」という不文律がある。
創業者のTは自動織機、二代目のT氏は自動車を手掛けた。 そして三代目のT名誉会長は、「三番目の家業」として住宅を選んだ。

自動車メーカーのトヨタがなぜ住宅を自動車の次に続く事業としたのか。 そこには、T名誉会長の「終戦後の焼け野原を見て、外国に負けない、燃えない独立住宅を作ろう」という信念があったと言われている。
トヨタが住宅事業に本格的に参入したのは、一九七五年にトヨタ自動車工業(当時)に住宅事業部を設立してからである。 一九八七年には住宅専門工場の春日井事業所、一九八九年には栃木事業所、一九九一年には山梨事業所と、生産体制を強化してきた。
トヨタホームの販売戸数は、二○○○年度で前年度の実績を八%上回る三二八四戸を達成し、二○○一年度には前年度よりも二二%増の四○○○戸を目指すなど、トヨタホームが所属するプレハブ戸建て市場全体が新築マンションの攻勢を受けて縮小する傾向にある中で、順調に推移している。 しかし、MやSなどの強敵がひしめく市場の中では、「本格参入から四半世紀を経ても中堅クラスから抜け出せない」というのが現状だ。
ただ、収益面では、二○○○年三月期になって初めて単年度黒字に転換した。 赤字を生み続けてきた住宅事業を二五年間にもわたって維持し続けてきたトヨタの執念が、ここにきてようやく実ったと言えるだろう。
しかし、メーカーだけが黒字になっても意味はないというのがトヨタの考えである。

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